北岳~塩見岳~伝付峠2日目

ふう、良く寝たと思って時計を見るとまだ20:30だった。外へ出ると
満天の星空、降ってきそうだ。農鳥岳の向こうはうす明るい。甲府盆地
夜景だろうな。

2:30に達観が起きて言葉を交わす。暗いうちから出発しようとは話し
ていたが、さすがにこの時間に出発は早すぎるかという話しになる。
再度寝たら今度は寝過ごしてしまった。失敗。

4:00頃起床。いったい何時間寝たんだおいらたち・・・
支度をして4:50、ヘッドランプをつけて出発をする。しばらく星空の
下を歩く。こういうのがいいやね。この時期ちょっと寒すぎるけど、フリ
ースの帽子など準備は万全。達観は何故か麦わら帽子。
塩見岳はまだまだ遠いぞお。



東の空の色がだんだんと変化していき朝日が昇ってくる。山での醍醐味だ
ね。北荒川岳は素晴らしい展望だ。ここからの塩見岳は視界いっぱいに広
がり迫力満点。いよいよ近づいてきたな。



北俣岳分岐にザックを置いて塩見岳を往復する。塩見岳山頂では5人ほど。
南アルプスの名だたる名峰がすべて見渡せる。(北岳は小さいのが残念)





塩見岳より今から進む蝙蝠岳を望む。

岩稜の北俣岳を過ぎて蝙蝠岳への尾根に入る。おお!素晴らしい。いつもの
荷物であれば走っているな。さぞかし気持ちよいだろう。
ただし、そんな快適な道も最初だけだった・・・





昨年、悪沢岳から見たときの蝙蝠岳の稜線を見て、すごく楽しそうだと思っ
たんだよな。実際に来てみたらハイマツや倒木がうるさく歩きづらい。見る
のと行ってみるではえらく違うものだ。
そういえば農鳥から笹山の稜線も、こちらから見ると素晴らしいように見え
るが、実際にはとてもたいへんなところなのだろう。

蝙蝠岳を取り付き手前から見上げれば蝙蝠のように見えるなあ。蝙蝠岳の名
前の由来は蝙蝠の雪形という説も見たことがあるが本当のところはどうなの
かな。
3つ目のピークが山頂だった。

さて、森林限界を過ぎ、樹林帯を下り始めるも左膝が痛い。こんなことは久し
ぶりだ。緩い下りはいいのに急な下りでは激痛が走る。かばいながら下るが、
1,500mの標高差はけっこうたいへんであった。
ここの道は倒木が多い箇所もあるが、全体的にはクッション性もよい道で、普
通ならかなり飛ばせそうだね。

二軒小屋へは16:10頃到着した。
お金がある人はお風呂もある二軒小屋ロッジなのだろうが、おいらたちは登
山小屋。3,500円の素泊まりだ。
そうは言ってもここは水洗便所、水も蛇口で出てくるし電気もある。昨日に
比べると文明じゃあ!
ビール500mlが500円なのがうれしいね。3つはおいしくいただく。
ラーメンを食べ、ホットウイスキーで暖まる。夜は雨が屋根を叩く
音を聞きながら 7:30には就寝した。