歴史を記録する



作家の運命
歴史に向きあう
杉田玄白
高野長英
歴史の旋回点
徳川幕府は偉かった
先が見えないときには歴史を見るのがいい
敗者から見た明治維新
歴史と医学への旅
大正の腐敗を一挙に吹き出す
十一本の鉛筆『陸奥』爆沈のナゾ
あの戦争とこの半世紀の日本人

注記等 内容紹介:桜田門外3月3日、雪は何時にやんだのか-。史料を徹底的に調べ、現地に何度も足を運ぶ。そうして生まれた吉村文学の舞台裏について、記録文学・歴史文学の第一人者がはじめて語った、貴重な歴史の証言。

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吉村さんと12人(大河内昭爾、永原慶二、三國一郎、佐藤昌介、小西四郎、半藤一利、松永健一、田中彰、羽田春免、尾崎秀樹大宅壮一城山三郎)との対談ですね。
この中にはおいらが大好きな半藤一利さんとの対談もあって楽しく読めます。

こうやって歴史に造詣の深い人たちとの話しを読んでみると、ありきたりの本には書いていない事実がたくさんでてくるな。巷で言われているように、黒船が突然来て幕府が右往左往したなんてことはなく、かなり冷静沈着に対処していたようだし。

坂本龍馬に関しても、歴史を少しでも本格的に調べた人ならば、巷で言われているような活躍の機会はなかったと、吉村さんや半藤さんは思っているようだね。
最近読んだ記事で、『日本の歴史を大きく変えた歴史上の人物は?』というアンケート結果では、坂本龍馬が圧倒的な得票数で1位になったという。うーむ・・・これでいいのだろうか・・・
龍馬の活躍とされているものは、司馬遼太郎の『竜馬がゆく』の小説の中のことで、実際とは大きな違いがあるとおいらは思うのだが、皆は小説の中の『竜馬』像を『坂本龍馬』として信じているのかな。
この本でも触れているが、川中島で謙信と信玄が一騎打ちをしたことを信じている人はまさかいないと思うが、(ホントはけっこういるらしい・・・)我々が信じている歴史は、どこか面白おかしく書いたものが誤って後世に伝わってしまうことってありそうだな。