幕末維新の暗号




群像写真はなぜ撮られ、そして抹殺されたのか

加治将一/著

歴史作家・望月真司のもとに届いた一枚の古写真。それは幾度となくマスコミにも取り上げられた、いわくつきの代物だった。被写体は総勢四十六人。書き込まれた名前によれば、坂本龍馬西郷隆盛高杉晋作岩倉具視大久保利通中岡慎太郎伊藤博文、さらに桂小五郎勝海舟…と幕末の志士たちが勢ぞろいしていたからだ。荒唐無稽―だが、まがい物と片づけられてきた写真を仔細に検証すると、被写体と実在の人物が次々に合致していった。この古写真はなぜ撮影され、そして歴史の彼方に葬り去られたのか。謎を追ううちに、望月は写真に込められた「秘密」に突き当たる。それは明治政府の重大なタブーに触れるものだった。吉野、佐賀、長崎、鹿児島、山口県柳井―徹底的な取材と綿密な史料分析から解き明かす、驚愕の幕末史。

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この写真にまつわる話は前にも読んだことがあるね。真偽が論じられていたが、佐賀藩の学校の生徒さんであると、ほぼ結論づけられていたな。

知らない人のために簡単に書いてみると、この集合写真は、維新の志士たちが勢ぞろいしている写真ではないかという説ですね。ちなみにこんな写真






普通に考えれば、いくらなんでも明治維新の立役者が、これだけ一同に会することはないと思うよね。それは都合がよすぎですがな。

さて、この本はこの写真にまつわるお話ですね。ネタバレしてもいけないので詳しく書かないけれど、小説としては文句なしに面白いよ。だが、ここまで書いていいのかね・・・