中原の虹1~4巻



中原の虹 第1巻
親もなく家もない貧しい青年、張作霖は、ある日老占い師に告げられる。
;「汝、満洲の王者たれ」と。若き張作霖馬賊の長となり満洲でのしあ
がってゆく間、栄華を誇った清王朝はゆっくりと滅びようとしていた─
─。
;激動の近代中国を舞台に、大地を駆け抜ける馬賊たちの躍動と、衰えゆく
王朝を一身に背負う西太后の哀しみとが壮大なスケールで描かれる、中国
歴史小説

中原の虹 第2巻
偉大なる母、西太后、死す。「この国は私が滅ぼす」。その悲壮な決意に、
春児は、光緒帝は―。圧倒的感動で描かれる、ひとつの歴史の終焉。中国
歴史巨編、佳境。

中原の虹 第3巻
相次ぐ革命勢力の蜂起に、一度は追放した袁世凱を呼び戻す皇族。だが俗
物、袁世凱には大いなる野望があった。満洲では張作霖が、まったく独自
の勢力を形成していき―。龍玉を握る張作霖は乱世を突き進み、新しい時
代が、強き者の手で拓かれる。

中原の虹 第4巻
「答えろ。なぜ宦官になどなった」「将軍はなにゆえ、馬賊などにおなりに
なられたのですか」最後の宦官になった春児と、馬賊の雄・春雷。極貧の
中で生き別れた兄弟は、ついに再会を果たし、祖国は梁文秀の帰国を待ち
望む。龍玉を握る張作霖。王座を狙う袁世凱。正義と良識を賭けて、いま、
すべての者が約束の地に集う。ついに歴史が動く。感動の最終章。

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全4巻、ようやく読み終わりました。日本では張作霖西太后とも評
判はあまりよろしくないですが、浅田先生、かなり思い切って書いて
いますね。

この物語は浅田先生の名作『蒼穹の昴』の続編です。登場人物も共通し
ています。『蒼穹の昴』が楽しく読める人はこれも楽しく読めることで
しょう。
ところで・・・、ここで物語は終わりなのかな?張作霖はまだピン
ピンしているし・・・。
この時代の中国は、日本をはじめ各国の様々な思惑が働き、激動の時代
ですね。これは浅田先生が放っておかないでしょう。きっと続編の小説
が出てくると思います。