地域切り捨て 生きていけない現実



金子勝/編著 高端正幸/編著

いま、地方が悲鳴をあげている。財政困難、医療体制の崩壊、人口
の空洞化、補助金の削減、駅前シャッター街の増加…。中曽根政権
にはじまる「民活」、小泉政権で大きく舵を切った「官から民へ」
の政策は、いったい、地方に何をもたらしたのか。その現状をルポ
し、オルタナティブを提示する。

目次


第1章 夕張破綻―もう一つのストーリー
第2章 民営化のツケ―誰がそれを払うのか?
第3章 "合併"症―国のモデルは破綻する
第4章 使えない介護保険―使わせない介護保険
第5章 原発のつぎは原発
第6章 命の値段―地域医療が壊れていく
第7章 兵糧攻め―追いつめられる自治体財政
終章 貧困化する想像力―地方から日本が崩れる

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実は最近考えていることがあるのです。それは、このままでは山梨など
『地方の将来』はないのかなと・・・。

どれくらい前だろう、かなり昔に『「東京集中」が日本を滅ぼす』とい
う本を読んで感じ入るところがあり、東京への一極集中をなんとかしな
ければ地方は滅びてしまうかなと思っていましたが、事態はそれからよ
くなるどころか悪くなる一方ですね。特に最近の地方における医療や、
就職難の問題などは、目も当てられない状況です。

最近はちょっと年上の人と話していても子供の就職難の話題が多く、多
くの人が苦しんでいますね。山梨県の有効求人倍率は0.96倍、北海
道の0.49倍よりははるかにいいのでしょうが、それでも条件のよい
就職先は県内にはなく、多くの優秀な若者は東京に行ってしまう流れが
近年は特に顕著のように感じます。東京に就職した若者の話を聞いてみ
ますと、山梨と東京ではとにかく待遇が違いすぎるらしいのです。

このままいくと、たいがやたくちゃんの時代にはどうなっているのだろ
うと思います。もちろん本人たちの努力により、時代に左右されないス
キルを身につけていれば就職先に何も困ることはないのですが、そうい
うもの身につかなかった場合、山梨では就職は益々難しくなるのでしょ
うね。

こんな報道もありました。

総務省は31日、住民基本台帳に基づく2008年3月末時点の人口を発表した。
総人口は前年比1万2707人増の1億2706万6178人となり、3年ぶりに増加した。
内訳は、男性が6211万7295人、女性が6494万8883人。東京都の人口増加数
が1968年の調査開始以来初めて10万人を超え、一極集中が進んだ。

とのことです。これからは東京だけが繁栄していくのでしょうか・・・
もちろん、東京に住めば住んだで住環境の悪さなど、不満な点もいくつも
でてくるのでしょうが、地方はもっと疲弊しきっていますよね。