死都日本



石黒耀/著

我々は今、地球システムのなかに新たな構成要素として、人間圏を作っ
て生きている。そんな我々の一年を地球時間に換算すれば、1万~10万
年に相当する。では、そんな時空スケールで日本列島の人間圏を考えた
ら、我々は何処へ行くのか?それが本書のテーマだ。『日本沈没』以来
久々の、日本の作家にしか書けないクライシスノベルの登場。
第26回メフィスト賞受賞作。

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地震なら被害は限定されるけれど、噴火は限りない災害をもたらすので
すか。
素人にはピンとこない話だったけれども、過去には文明が滅びてしまっ
たり、噴火が農作物に与える影響も大きく、大飢饉がおきたりしたんだな。
このような災害は未然に防ぐことは不可能だね。我々日本人は火山の多
い危ない場所に住んでいるのだが、このような災害を目の当たりにした
とき、ただ祈るしかないのだろうか。