エコノミック・ヒットマン 途上国を食い物にするアメリカ



ジョン・パーキンス/著 古草秀子/訳

表の顔は一流コンサルティング会社のチーフエコノミスト。裏の顔は工作員
途上国を負債の罠にはめた著者が命がけで告発する。

目次

第1部 1963年から1971年まで(エコノミック・ヒットマンの誕生
一生の仕事
インドネシア―EHMへの第一歩
共産主義から国家を守る
魂を売る)
第2部 1971年から1975年まで(調査官としての役割
試練に立つ文明
浅黒い肌のイエス・キリスト
パナマの英雄
運河地帯の海賊たち
兵士たちと娼婦たち
将軍との約束
経済史のあらたな暗黒期へ
サウジアラビアでのマネーロンダリング
女をとりもち、オサマ・ビンラディンに資金を提供する)
第3部 1975年から1981年まで(パナマ運河条約交渉とグレアム・グリーン
イランの「王のなかの王」
拷問された男の告白
国王の失脚
コロンビア―ラテンアメリカの要石
アメリカ共和国vsグローバル帝国
偽りの履歴書
巨大石油企業と闘ったエクアドルの大統領
辞職)
第4部 1981年から現在まで(エクアドルの大統領の死
パナマ―もうひとりの指導者の死
私のエネルギー会社、エンロン、そしてジョージ.W.ブッシュ
賄賂を受けとる
アメリカ合衆国パナマ侵攻
イラクでのEHMの失敗
九・一一とそれが私にもたらしたもの
サダムに救われたベネズエラ
エクアドル再訪
真実を追究する)


以下は、「デモクラシーナウ」という番組でこの本を紹介したときの文
を引用します。


パーキンスは、10年にわたって国際経済コンサルタント企業で働き、主任
エコノミストをつとめましたが、じつはその間に「エコノミック・ヒット
マン」という影の仕事に従事していたと主しています。
エコノミック・ヒットマンは資源のある第三世界の国の指導者に近づいて、
世界銀行の融資を受ければ飛躍的な経済成長が可能になるともちかけ、巨
額の借入をさせます。でも実際の受益者は巨大なインフラ構築を請け負う
べクテルやハリバートンのような米国の巨大企業(融資の大部分は彼らの
手に落ちます)と、現地のエリート階級のみであり、庶民には国家が背負
った巨大な負債のみが残ります。この借金はとうてい返済できないので、
世銀の指導により社会福祉や民生支出が大幅に切り詰められ、天然資源が
略奪されます。パーキンスは、自分の役割は、エコノミストという肩書き
の裏で第三世界の指導者を抱きこんで、自国民をないがしろにして、米国
の政府と企業にとってのみ好ましい政策をとるように誘惑することだった
と告白しています。


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この本、ノンフィクションだとあるが、フィクションっすよね・・・

まあ・・・なんというか・・・フィクションならもうちょっと面白く書ける
と思うし、ノンフィクションというにはあまりにも・・・