メリーゴーランド 萩原浩



過労死続出の職場を辞め、Uターンしたのが9年前。
啓一は田園都市の市役所勤務。愛する妻に子供たち、あぁ毎日は平穏
無事。…って、再建ですか、この俺が?あの超赤字テーマパークをどう
やって?!でも、もう一人の自分が囁いたのだ。
"やろうぜ。いっちまえ"。平凡なパパの孤軍奮闘は、ついに大成功を
迎えるが―。笑って怒って、時々しんみり。ニッポン中の勤め人の皆
さん、必読。

というお話ですが・・・。

こんなお粗末な行政の施設、本の中だけでなく実際にあるから怖くな
る。一時期各地に乱立したこのテのテーマパークは今はどうなってい
るのだろうか??

おいらも新婚旅行で北海道へ行ったのだが、そのとき立ち寄ったのが
赤毛のアン」のテーマパーク、まさにこのテのテーマパークだったな
あ。感想を一言で言うと
「金返せ!!!」(w
入ったはいいけれど早々に出てきてシャトルバスの兄ちゃんと会話し
たっけ。

おいら 「このつまらないところに2度目来る人がいると思うかい?」
兄ちゃん 「いないほうに賭けます。俺だったら絶対来ません(w 」

おいら 「なんとかしようと思わないのかい?」
兄ちゃん 「第3セクターなんで、お役人の人は俺らの意見なんてまる
で聞かないっすよ。」

などと話したことが記憶にある。

あれからまもなく、ここが経営不振で閉鎖のニュースを目にしたなあ。
その後はどうなったかというと、今は無料の公園になっているそうです。
あれだけお金をかけて作って無料かよ・・・維持費はかなりかかるだろ
うが誰が負担するのだろう。恐ろしい話である。

他にもこのテのものは今はどうなっているんだろう?

他にも本の中の出来事と笑っていられる話でないのが怖い。
おいらの家の近くにも何故かループ橋。
伊豆のように必要に迫られて作ったわけではなく、とにかくループ橋
というものを作ってみたかったとしか思えない。
不便すぎるところにあるので、出来たはいいが通る車は皆無という恐
ろしい話。そもそもそこを通っても行くところもないし、抜け出た場所に
はループ橋を通らないほうが早いという不思議な橋。今度撮影してこ
よう。

この本の作者、「明日の記憶」を書いた人なんだな。広告業界に詳し
い人っぽいのは共通だけど、この本は軽く仕上がっています。