煩悩を捨てるには

先日、妻の祖母の3回忌で高齢のお上人さんの送迎をした。
話好きな人で、いろいろと話やら説法やら聞かされすぎた
のには閉口気味であったが、僧ならではの話もあり、「人
間界での欲」については感心させられるところもあった。

印象に残った言葉が、「もうこの世には欲もなにもなく、
お迎えがくるのを待つだけで思い残すことはないけれど、
唯一この時代の子供の教育だけが心残り」と言っていた。
「心残りでも自分にできることがもう限られてしまってい
て、歯はないけど歯がゆい」(寒w とも。

こういう話を聞くと、「立派な人」かと思ったが、「子供は
サルといっしょなんだから人権なんて言っていないで躾が必
要」とか、「授業で般若心経を読むことが絶対必要」とか、
どうも前世紀の遺物のような気も多少しないでもない(w

しかし、毎朝3時に起床、写経、読経、おつとめ、寺の掃除
を終え、小学校の通学路の監視を8時30分までやって朝食、
すぐ畑にでて晴耕雨読、夜は6時頃には寝てしまうそうだ。
うーむ、おいらも生活していくお金さえあればこうありたい
ものだ。

時をおなじくして知り合いに偶然会った。
年はおいらよりちょっと上の人だが、10年くらい前だろうか
精密機械設計の会社を興し、当時5人くらいで始めたと思った
が、今では70人くらいに社員数を増やし、海外にも進出して
大成功をおさめているようである。
野心や精力の塊みたいな人で、「家にはほとんどいない」との
ことであった。

昔であったらきっと羨ましく思い、「自分ももっとなにか出来
るはずだ」とか「自分ももっと可能性を試してみたい」とか感
じたに違いないと思うのだが、今ではまったく興味がなくなっ
ていく自分がある。

今では完全にお上人さんの生活のほうに惹かれるな。弟子にし
てもらうかな(w

自分の人生は、家族といっしょにいて遊ぶことが最優先で、明
るい時間は山へ行ったりそのために体を鍛えておくこと、庭作
りやガーデニングをすること。
暗くなれば、素材を生かした調理で低カロリーのものを食べな
がらお酒を飲むこと、遅い時間には本を読むことですべてのよ
うな気がする。
それにVF甲府のサッカー観戦もあるかな。あ!スキーもある
か。それにしてもおいらの人生の優先順位の中では仕事はかな
り低位のようである。(w

しかしこうやって書いてみるとかなり欲は多いな。(w
世俗の欲を捨てるにはまだ程遠いようで・・・
そもそも「次はあの山に行ってみたい」とか「あの酒がウマイ」
とか、アウェーに行って名物食べてVF頑張れ!なんて言って
いる間は煩悩や欲の塊のようである。