風をつかまえて

高嶋 哲夫

青空に立つ一本の白い風車。小学生が空想で描いた絵がなんの特色もない北海道の海沿いの町を揺るがした。観光客をあてこむ町の発注した無謀な風車の計画が、荒れ果てた鉄工所に活気を、親友や肉親の死から行き場を失った青年・優輝の心にも新しい希望を点していく。大災害小説の第一人者による、「ポスト原発」時代の再生物語。

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映画化された『ミッドナイト・イーグル』の作者、高嶋 哲夫さんの本が図書館の読書感想文コンクールの高校生の部の課題図書のコーナーにあったので借りてみた。

過疎化の町の町おこしや、お偉いさんの描き方、主人公の生い立ちも、ちょっとベタすぎる気もするが、まあ深く考えないで読んでみようか。

楽しく読めましたよ。やはり物事を成し遂げるには人と人との繋がりが大切で、その部分がよく描かれているね。成功しそうになると人も寄ってくる様子もよく書かれています。