そば屋翁―僕は生涯そば打ちでいたい。



高橋 邦弘 (著)

高校を卒業し、会社員となって十年たった頃、ふと目にした「日本そば大学講座」という新聞記事が著者の運命を決定した。それから栃木県「一茶庵」で修業に勤め、一人立ちして東京南長崎で「翁」を開店。ほどなくそば好きの間で名声を得、山梨県長坂へ移転し、超人気店となり、遂に広島県豊平へ移住したそば打ち職人の繁盛記。

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おいらは『そば』は好きだね。新そばの季節に香りを楽しみながら食べると、たしかに幸せを感じるよ。だけどそんな経験は、今までの人生で1~2回しかないんだよな。だってそば屋さんって値段がバカ高いんだもの・・・

本格的なそばは、原価や手間もそれなりにかかるのだろうからあの値段設定がしてあるのだろうが、おいらみたいな貧乏人には一枚850円とかとても手はでないぞ。しかも注文したとしても、そんなに大食いでないおいらでも、あの量ではかなり物足りない。2枚食べればもの凄い値段になってしまうし。おつまみにしても『板わさ』ってあるけど、かまぼこが数切れで500円以上したような・・・

そんなわけで本格的なそば屋さんはおいらにとっては敷居が高くて高嶺の花だね。『酒のほそ道』にもあるように、いつかはそば屋で昼間からの日本酒が似合う年寄りになってみたいものだが、今のところ一生縁がなさそうな感じがある。
まあ、当面は、昼食のときにはマックスバリューで売っている38円のそばを2人前食べるのが身分相応のようだね。

あ、『翁』の話ね・・・そんな理由などから今まで一度も入ったことがないよ。しかも、昔にたしか『小さい子どもお断り』と聞いたことがある。おいらなんて14年前から、そして7年後までは小さい子どもがいるものな。