安政五年の大脱走



五十嵐貴久/著

安政五年、井伊直弼に謀られ、南津和野藩士五十一人と、美しく才気溢れる姫・美雪が脱出不可能な絖神岳山頂に幽閉された。直弼の要求は姫の「心」、与えられた時間は一カ月。刀を奪われ、逃げ道を塞がれた男達は、密かに穴を掘り始めたが、極限状態での作業は困難を極める…。恋、友情、誇りが胸を熱くする、痛快!驚愕!感動の娯楽大作。

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設定に多少無理があると思うものの、なかなかの傑作です。次はどうなっていくのだろうと、ページをめくっていくのが楽しみでした。

しかしとても残念なことに、おいらはこの結末は気に入らないな。ネタバレしてもいけないので多くを書かないが、小説の中とはいえ、皆が『姫のために』ということで、極限状態で体を酷使して頑張っているではないか。それがこの結末ですか・・・

この部分がさほど気にならない人にとってはとても楽しく読める本ですね。
おいらが気にしすぎです。はい。