アンガウル、ペリリュー戦記 玉砕を生きのびて



星亮一/著


元陸軍二等兵の倉田洋二は、パラオで米軍に敗れ、玉砕を生きのびた後、
帰国する。しかしその後、パラオで暮らすことを選び、再びその地に帰
ってきた。なにが彼を呼び寄せたのか―。倉田と、同じような運命を生
きた元兵士たちを通してみた、極限の戦闘の実際と、その後の逃亡生活
を追ったノンフィクション。

目次


第1章 パラオ共和国
第2章 ガダルカナルに出兵
第3章 連合艦隊はどこに消えた
第4章 現地召集
第5章 アンガウル島玉砕
第6章 ペリリュー戦争
第7章 逃亡生活
第8章 玉砕は続いた
第9章 奇跡の生還
第10章 倉田洋二の戦後

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こころざしをはたして

いつのひにかかえらん

やまはあおき ふるさと

みずはきよき ふるさと

この歌詞は、童謡『ふるさと』の3番である。他の本で知ったのだが、
当時、南方戦線に送られた多くの将兵たちはこの歌を好んで歌ってい
たという。
いったい彼らのうち、どれくらいの将兵が生きて『ふるさと』の地を
踏むことができたのだろうか。

当時、誰がこのような作戦をたてたのだろう。南方の孤島に多くの将
兵を送りこんでおいて、武器弾薬も食料の補充もしない。
そのためアメリカ軍の攻撃の前ではなすすべもなく、バンザイ特攻か
餓死である。多くの将来ある若者を犬死にさせた、こんな作戦をたて
た人間こそ特A級戦犯にしたいものである。

この本の倉田さんなんて、学歴もあり、現地で水産職員として働いて
いたのに、そんな民間人を2等兵(一番下っぱだよ)として現地招集
して、まさに使い捨て、人的資源の浪費でしかないね。