月蝕島の魔物



田中芳樹/作

1857年、ヴィクトリア朝のイギリス。当時、世間をにぎわせていた
のは、スコットランド近くにある月蝕島(ルナ・イクリプス・アイラ
ンド)の沖で氷山に閉じ込められた謎の帆船が発見されたというニュ
ースだった。そんな中、クリミア戦争から奇跡的に生還したニーダ
ム青年は、姪のメープルとともに、大手の会員制貸本屋で働くことになる。
ある日、社長から言い渡された特命は、作家アンデルセンとディケ
ンズの世話をすること。超マイペースな二大文豪に翻弄され、きり
きり舞いのニーダム青年をさらなる試練が襲う。なんと、ジャーナ
リズム精神あふれるディケンズが、月蝕島へ行くと言いだしたのだ。
かくして一行は不吉な噂に満ちた月蝕島へ向かうのだが…。
物語の創造主・田中芳樹が放つ、極上のエンターテインメント。
ヴィクトリア朝怪奇冒険譚三部作の第一作。

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田中芳樹センセイ、中国の古典ものからスペースオペラ、そして今回は
中世ヨーロッパですか。いろいろな分野をよく勉強しているなー。

とくに何という話でもないのだが、歴史背景を交えて軽快に物語が進ん
でいくね。ところでこれは若い人向きの雑誌かなんかに連載されていた
のか??内容がだいぶ若い人向きのように感じたな。

サラっと読めました。