一号線を北上せよ



沢木耕太郎/著

ベトナムホーチミンハノイを結ぶ道路、1号線。深夜特急の旅から20年、
この道路を北上する著者が見た光景とは?誰もが北上すべき1号線を求めてさ
まよう。
青春の記憶に浸る旅、作家の存在に導かれる旅、プロスポーツ観戦の旅、観
光客のバスツアー、著者がみたスピリチュアルな光景とは?

目次


一号線はどこにある?
メコンの光
キャパのパリ、あるいは長い一日
象が飛んだ―アトランティック・シティからの手紙
鬼火
ヴェトナム縦断
落花と逸脱―アルプスだより
記憶の樽

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この本を読んでいる最中のある日の朝、NHK-hiでちょうど、ホーチ
ミンからハノイへの国道一号線のバスの旅をやっていた。おいらの家
はBSデジタルは録画できないので5分ほどしか見ることができなか
ったが残念だったな。ベトナムの人々の熱気あふれるたくましさが印
象的だった。

沢木耕太郎さんは、みなさんご存知の『猿岩石がヒッチハイクでロン
ドンへ行くテレビ番組』(タイトルは忘れた。)の元になった作品の
深夜特急』を書いた人だ。この『深夜特急』は沢木さんが香港から
ロンドンまで途中で沈没しそうになりながらバスで旅をする面白い本
だったなあ。沢木さんの本は淡々とした文章で楽しいな。

この本もいいね。ロバート・キャパ(戦争写真家だよー)はおいらも
興味のあるところ、沢木さんがかつてキャパが暮らした街を訪ねてい
るシーンはよかったな。

それにしても沢木さんは本の中でも触れているがバスの旅が大好きな
ようである。バスが大嫌いなおいらにとっては、バスでのベトナム
断は生涯実現しそうもないかな。