最悪



奥田英朗/著

その町には幸と不幸の見えない境界線がひかれている。事業拡大を目論んだ
鉄工所主・川谷を襲うウラ目ウラ目の不幸の連続。町のチンピラの和也が乗
りこんだのは、終わりのない落ちるばかりのジェットコースター。「損する
側のままで終わりたくない!」追いつめられた男たちが出遭い、1本の導火線
に火が点いた。

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本の紹介と内容はかなり違うようである。
いくら物語とはいえ、こんなに人を追い詰める話を次から次へ作らなくても。
最初のうちは面白かったが、だんだんページをめくる手も気分も重くなって
くるな。

読み終わっても、いい読後感と言えず、『最悪』な気分になる。
奥田英朗さんの本は最近お気に入りだったのだが、こんな作品もあるのだな。
作者が何を感じて書いたのか、読者に何を伝えたかったのだろうか、その
意図はおいらにはよくわからない。