蝶舞う館  船戸与一/



日本人有名歌手の誘拐。犯行声明で名指しされた元ジャーナリスト。民族
解放戦線に「呼び出された男」が、ベトナム戦争のかつての激戦地で見せ
つけられる、途轍もない現実!―おまえは、「行動者」たることを選べるの
か?戦いの傷が癒えないアジアの人々と、戦いを知らない日本人に捧ぐ。
魂を揺るがす大傑作。

各地で紛争が起きている少数民族に焦点をあて、物語を通じ民族の背景を
解説していくという船戸センセイによくあるパターンの本です。
『河畔に標なく』と同じくアジアの少数民族を取り上げている。
いつもそうだが、最後には誰も救われない話になってしまうのだな・・・。