「バターン死の行進」女一人で踏破

さて、問題になっている、『文藝春秋』2005年5月号の
笹さんのレポ、『「バターン死の行進」女一人で踏破』と、
2006年3月の元捕虜のレスター・テニーさんの抗議文を
早速読んでみました。

しかし図書館って便利だなー。前のバックナンバーも聞けば
すぐに出てきたぞ。

この問題をネット上で検索すれば、出てくるわ出てくるわで
たいへんな量である。どれも専門オタクがこと細かく書いて
大論争だったようだ。

おいらは専門的な知識がないので想像になるけれど、
普通に考えれば、当時はコレヒドール要塞を陥落させること
が第一で、突如のバターン半島の捕虜の扱いには日本軍は困
っていたのでは?
最優先のコレヒドール要塞攻略軍も食料、弾薬などの補給体
制が整わない中で、捕虜に優先的に食料が回るわけがないよ
なー。ましてや日本軍は捕虜に対して冷淡だぞ。

記事を読んでみても突っ込みどこ満載のこのルポ、そりゃあ
これなら抗議はくるよな。
「自分の持ち物を捕虜に全部与えてしまった」なんていう元
兵士の話を書いてあるけど、そんなの鵜呑みにして書くなよ
なー。

「栄養失調気味の私ですら踏破できた」からなのか、「この
距離を歩いただけでは人は死なない」なんて書いてしまって
いるけれど、栄養失調気味だろうが健康な人が夜はしっかり
眠り、ごはんも食べ、飲み水も充分なら死なないだろうが、
当時はそうではないだろう・・・。

突っ込みどこ満載でも、当時の捕虜を悼む内容で終わってい
れば問題なかったのだろうが、「日本軍による組織的残虐行
為はなかった」とまで書いてしまえば、元捕虜も引くわけに
はいかないだろうに。

慰霊に行っている元兵士と触れ合ううちに、日本人は悪くな
いと思うようになってしまったのだろうか・・・。