女ひとり玉砕の島を行く  笹幸恵/著



"慰霊団の看板娘"が「戦後の底」を掘る。

目次

第1章 飢えの島―ガダルカナル島・ツラギ島
第2章 数奇の島―ニュージョージア島ムンダ
第3章 墓の島―ブーゲンビル島
第4章 恐怖の島―タラワ島
第5章 再玉砕の島―マキン島
第6章 バンザイの島―サイパンテニアン
第7章 渇きの島―硫黄島
第8章 慰霊碑はどこへ

あ!借りてきたから思い出した!
この著者はたしか「バターン死の行進」を女一人で踏破して、
「この距離を歩いただけでは人は死なない」と書いて元捕虜
からキツイ抗議をうけた人だったなあ。

その時の記事は読んでないので内容はよくわからないが、お
いらがその時に思ったのは、『捕虜と同じような条件』で歩
いたのかな?ということだった。
筆者が歩いた時期はたしか同じような炎天下だったと思うが、
その行程を、水なし、食料なし、服装も当時の捕虜を真似た
り睡眠も野宿のようなような状況で歩いていればたいしたも
のだが、どうだったのだろうか。

さてこの本、なかなかこういう本は売れないと思うが出版し
ているのだな。発行部数など聞いてみたいものである。

ニュージョージア島ムンダ』は、かなり戦史の本を読んだ
おいらでも記憶がなかったな。勉強になりました。

これら『玉砕の島』のいくつかについて、写真集で見たこと
があったけど、険しい地形の中を要塞化していたようだった。
この本は風景の写真がまったくなく、写真家により写真をた
くさんとりいれればよかったのにと残念です。

楽しく読めました。
近いうちに『バターン死の行進』の話も読んでみよう。


この本にでてきた、
『こころざしを はたして  いつの日にか 帰らん
 山は青き ふるさと 水は清き ふるさと 』

慰霊に訪れた元軍人が、当時みんなで歌っていたこの歌を
その地で涙ながらに歌うシーンがあった。
当時、何万人もの兵が故郷や家族を想い、この歌を歌い斃
れていったのだろう。(怒 おいらの祖父も・・・。

その無念たるや 怒!怒!怒!

でも、祖父が生き残っていれば、おいらは生まれなかった
のか・・・複雑だ(w