小説 石原莞爾



石原莞爾に関しては今更多くのことは語りますまい。

石原莞爾の本を読んだことがある人は、どのような印象を持った
のだろうか。よくいわれる言葉に、

満州事変の首謀者
絶対的平和主義
最大の戦犯
不世出の天才戦略家
神がかりの予言者

どれも矛盾するような気がするこれらの評価だが、どれも当たって
いる面もあるようだなー。しかしながらこの本のタイトルような
「英雄」だけはありえないぞ。
「自身の最終戦争論を基にして満蒙領有計画を立案」これが政治家
であるならば、自分の主義主張で支持を集め、合法的に行えばいい
のだが、関東軍作戦主任参謀が中央の統制に従わず、実行、拡大し
ていくなんてどう考えても許されるわけがない・・・
絶対平和を目指しながら、自らの主導で日本を世界から孤立させる
戦いに導いていったり・・・

さて、石原莞爾の功罪については歴史学者に任せておいて、
「将来の絵がかける」そして「実行できる能力」を持っているのは
凄いこと、こういう能力はまさに「宝」だね。
今の時代に石原莞爾が生きていたなら、未来の日本になにを見てい
るのだろう。
そしてどんなふうにデザインしていくのだろう。興味があるところ
だ。