聖なる黒夜



悪魔のように悪賢く、美しい男妾あがりのヤクザ…それが、十年振りに麻生の前に現れた山内の姿だった。十年前の気弱なインテリ青年はどこに消えたのか。この十年の間に何が起こったのだ?新宿を牛耳る大暴力団の幹部・韮崎誠一惨殺事件を捜査する麻生は、次第に過去に追い詰められ、因縁の波に翻弄されて暗い闇へとおちていく…。愛と宿命に操られた者たちの果てしなく長い夜。人間の原罪を問うて、深い感動を呼ぶ傑作。


ストーリーはとてもよく出来ている。

過去におきた事件と現在の事件が複雑に交錯して、次々に展開されて
いくストーリーは息をもつかせない。「次はどうなるんだろう?」
とわくわくしながらページをめくっていく本は久しぶりのような気が
する。 

しかしながら残念なことに、主要登場人物のほとんどが同性愛者でそ
ういうセックスシーンなども多くあったりして、そちらの方面が苦手
なおいらには読むのが辛い場面も数多かった。

こういう部分さえ我慢できれば文句なし面白いです。

作者の「柴田よしき」さん、女の人なんだな・・・。