秋山好古

秋山好古



興味がでてきたこの秋山好古という人物、「騎兵隊の父」、「最後
の古武士」などのいくつも異名や数々の逸話などがあり、面白いも
のもあるのでこれから徐々に紹介していこう。

「最後の古武士」については、
陸軍士官学校時代、好古は学校近くに下宿していたがそこでの生活は
質素そのもので、食事はご飯と味噌汁に漬物だけがほとんどで、身の
回りの物は箸と茶碗が一つずつ、その他少々、といったぐあいであっ
たらしい。弟真之も一時期下宿したが、茶碗が一つしかないため順番
でご飯を食べたり味噌汁を飲んだとのこと。好古はもっぱら酒ばかり
飲んでいたらしいが・・・。

好古は、自分の国家観と人生観を次のように述べている。
「国家の衰退は常に上流階級の腐敗より起こらないものはない。一家
一族は国家の実利を挙げたならば、名刹を放棄して、速やかに閑居す
る必要がある。これが私の多年の宿論だ。それゆえ、その素志を果た
そうとしたことは一再にとどまらない。しかし、いまは事変のため、
戦場に赴くことになるだろう」

後に陸軍大将を勤めた好古は、この言葉どおり晩年は郷里に帰ってし
まい田舎の中学校の校長になる。そんなことは当時として考えられな
かった時代なので全国ニュースになったそうだ。

生涯最後の6年間を無遅刻・無欠勤で後進の育成に尽くし、満71歳
の生涯を閉じた。最後まで質素だったという。

前に「清貧に生きていこう」と書いたが昔はこんな人もいたのですね。
清貧の道は険しいようで・・・。しかしこんな人って今も探せばいる
のかな?ニホンオオカミといっしょでその頃の時代で絶滅してしまっ
たような気もするが。